BIM建築設計
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RC造の打ち増しのモデリング-2

では、梁の打ち増し付ファミリのカスタマイズについて解説します。
もうお解かりだと思います。前回のRC造の柱で解説したように、方法は柱とほとんど同じです。

Ⅰ、梁のカスタマイズ

1、ファミリの種類
梁は、ファミリの種類は限られます。
①、RC梁・・・既定値の梁
②、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付
③、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付-斜め面下1面
④、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付-斜め面下2面
⑤、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付-角面下1面
⑥、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付-角面下2面

ファミリ名は、簡素で短いネーミングがいいと思います。プロジェクトブラウザやプロパティで選択する際に、文字切れの無い様ないよう短くします。(前回のネーミングはわかりにくいということで、変更しました。少し長すぎたかな!自社専用であれば、簡略すんですけど・・・)

2、ファミリの作成

まず、既定値の①のファミリを見てみます。
構造マテリアルが、関連付けられ設定されていますので、このままでOKです。
既定の梁のファミリ名も新たにつけます。また、共有パラメータの設定も合せておこないます。(⑥と同じように設定します。下図は既定値)


このファミリを、①~⑥までのファミリ名で、それぞれ「名前を付けて保存」します。
次に、構造マテリアルを下図のように設定してみます。(表現はそれぞれなので適宜設定する)


⑥、RCフカシ梁-打ち継ぎ目地付-角面下2面のファミリ設定を見てみましょう。要領は柱ファミリと同じです。
下図のように、それぞれのパラメータを設定し、躯体部分よりフカス外側で押出します。
フカス寸法より面取りする寸法を小さめにしてスケッチすると、参照面に確実に拘束することができます。押出しが終わりパラメータを同じ値にしても、崩れることはありません。
※パラメータは、後に、注釈タグで表示するファミリを作成することも考慮して、共有パラメータとすることをお勧めします。(前回から、共有パラメータに修正しました。)


次に、躯体部分をモデル線分の破線でスケッチし、下図のように設定します。


前回の解説と同じですが、梁はレベルでモデルします。
また、プロジェクトテンプレートで始める場合は、梁の「プロパティ」「ジオメトリ」「Z位置あわせ」=「上」が事前設定となっているため、既定値とおりのファミリ設定とします。
入力時に、「Z位置あわせ」=「上」を、配置する際に「上」であるか確認が必要です。

柱と梁ファミリをモデリングする際には、結合するカテゴリ(壁、床)との設定が必要です。
[壁の共有エッジの設定]で解説しましたが、壁や床と結合する場合を考慮し、柱、梁の構造マテリアルは、同じに設定します。プロジェクトでモデルすると、同じマテリアルは、結合され表示されます。
この設定では、柱、梁、壁のフカシ部分の表示は、「破線」で設定しています。
既定の設定のままであれば、「壁」のフカシ部分の表示は、実線で表示され、「ラインワーク」機能で編集することになりますので、ひじょうに面倒です。モデリング手間を少なくするには、このような設定が有効です。

壁の共有エッジの設定




RC造の打ち増しのモデルリング-1の参考ビデオと合せて見てください。

また、[線種・線の太さ・線種パターン]をそろえて同じ切断面の表示にする必要があります。
[線種・線の太さ・線種パターン]については、後日、解説することにします。

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