ファミリと集計表の意外と気付いていない関係について解説する。
言うまでも無く、ファミリには3つの、システムファミリ、ロード可能なファミリ、インプレイスファミリがある。詳しくは、下記の Autodesk のヘルプ(ver.2016)を参照して頂きたい。
さまざまな種類のファミリについて
システムファミリやロード可能なファミリと
インプレイスファミリの集計表の相違点
インスタンスファミリとは、プロジェクトのみで作成されるファミリのことだが、集計表で集計する場合にパラメータ値が返されないものがある。
下記の通り、3つのカテゴリを比較してみた。
1、壁
下記は、システムファミリである壁の横にインプレイスファミリで壁を作成した。
上記の集計表は下記のとおりである。
下段より2つ目が、インプレイスファミリで、各空欄部分はパラメータ値が返されないのが判る。
各空欄のパラメータ値と相違があり、集計表では使えない。
余談だが、壁の集計表にはパラメータのレベルがなく、「下部の拘束」と「上部の拘束」のパラメータで、集計するようになる。
2、構造梁
下記は、ロード可能なファミリの構造梁の上に、インプレイスファミリで増し打ちを作成した。
上記の集計表は下記のとおりである。
上段がインプレイスファミリで、各空欄部分はパラメータ値が返されないのが判る。
また、ロード可能なファミリはレベル値が返ってきて、レベルごとに集計できるがインプレイスファミリではレベル値が返されない。
このように、構造梁のようなファミリを安易にインプレイスファミリで作成するとこのような結果となり実用的でない。
階別に集計できず非常に煩雑であり、インプレイスファミリを使用するのは適当でない。
やはり、梁のファミリで打ち増しをカスタマイズするしかない。
3、家具
下記は、ロード可能な家具ファミリと、インプレイスファミリで作成した家具である。
上記の集計表は下記のとおりである。
上段がインプレイスファミリである。
ロード可能なファミリはレベル値が返され、レベルごとに集計できるが、インプレイスファミリではレベル値が返されない。
※このような場合、インプレイスファミリは集計表で支障がある。
プロジェクトのみ使用するファミリとして、計画的に区別して利用すべきで、
ファミリの管理もしずらいので、極力、ロード可能なファミリとしたほうが得策である。
ファミリと集計表について