1-09修正概要
「修正」は、オブジェクトの修正機能です。
1 「選択」
「リンクを選択」「下敷き参照要素を選択」「ピンされた要素を選択」「面で要素を選択」「要素をドラッグして選択」の5つの選択肢があります。
「選択」欄で、下矢印部分をクリックすると、5つのチェックボックスが表示されます。チェックを入れた項目が、選択する際の、選択肢となり、オブジェクトを選択する際に機能します。
チェックを入れない要素は、選択されません。
※モデリングの際に、選択したくないオブジェクトが選択されないようになりますので、選択が簡単におこなえます。
2 「クリップボード」
「カットしてクリップボードにコピー」「クリップボードにコピー」「タイププロパティを一致させる」の3つの機能があります。ビューで、オブジェクトを選択し、そのいずれかをクリックします。
「クリップボード」は、Revitシステムに保存され、どこにされたかユーザーは気にする必要はありません。
コピーされると、「貼り付け」で、プルダウンメニューが表示されますので、下記の6つの選択肢から選択し貼りつけます。
- ①「クリップボードから貼り付け」:貼り付けたいビューに貼り付けることができます
- ②「選択したレベルに位置合わせ」:選択すると、レベルが表示されますので、貼り付けたいレベルを選択すると貼り付けられます。レベルは、複数選択(shift押しながら)することができ、選択されたレベルに貼り付けられます。
- ③「選択したビューに位置合わせ」:注釈等のオブジェクトの場合?(あまり使っていません。)
- ④「現在のビューに位置合わせ」:そのままです。
- ⑤「同じ位置に位置合わせ」:同じ位置に貼り付けます。
- ⑥「選択したレベルに位置合わせ」:立面、断面系のビューで、選択したレベルに貼り付けます。
※「クリップボードにコピー」は、プロジェクトブラウザからの操作もおこなえます。但し、コピーできるのは、「製図ビュー」「集計表」「ファミリのタイプ」です。
他の部分は、グレー表示され選択不可能です。ビューのレベル名を選択し、右クリックしてみるとグレー表示になっているのが確認できます。つまり、できないということです。
プロジェクトブラウザの上記の部分を選択、右クリックすると、メニューが表示されますので、「クリップボードにコピー(C)」を選択します。
その後の操作はリボン部分からの、操作と同様です。
このことからも判るように、ビューはできないことが判ります。しかし、リボン部分からの操作で、一部のオブジェクトを選択し、コピーすることは、前記の解説で可能なことが判りました。
ビューの領域で選択した場合は、コピー不可能です。
このように、「クリップボードにコピー」は、単一のオブジェクトをコピーできることが判ります。
3 「ジオメトリ」
幾何学、形状などの意味で形状などの編集の機能
- 「切欠き」
- 「切り取り」
- 「接合」:ジオメトリを接合、ジオメトリを結合解除、結合順序を切り替えは、RC躯体の結合をおこないます。
- 「屋根を接合/接合解除」
- 「梁接合/柱接合」
- 「壁接合部」
※思い通りに修正できない機能です。あまり期待できません。
よく使うとすれば、「接合」です。RC躯体の結合後、結合順序を切り替えます。同じジオメトリは順序を切り替えることができます。同じジオメトリとは、マテリアルが同じであることです。マテリアルが違うと、結合ができません。これは、オペレーションで慣れが必要になります。
- 「面を分割」:壁面を分割する機能です。
- 「ペイント」:オブジェクトの表面のみ、ペイントする機能です。本来は、オブジェクトには、マテリアルを設定しますが、部分的に色を変更したい時などに使用します。あまり、乱用すると、マテリアルの集計や、後の編集作業に支障をきたす場合がありますので、できるだけマテリアルを設定するほうが得策です。
- 「解体」:フェーズの解体を選択します。
※ジオメトリの修正機能は、慣れが必要です。あまり使用しませんので。合間にでもオペレーションを練習してください。
4 修正:この項目は、よく使う修正機能です。
下記の機能があります。リボンタブには、簡単なビデオ解説がありますので、それを見れば理解できると思います。
- 「位置合わせ」
- 「移動」
- 「オフセット」
- 「コピー」
- 「鏡像化-軸を選択」
- 「回転」
- 「鏡像化-軸を描画」
- 「コーナートリム/延長」
- 「要素を分割」
- 「ギャップを使用して分割」:ギャップとは、隙間(明き)のことです。
- 「配列」
- 「スケール」
- 「単一要素をトリム/延長」
- 「複数要素をトリム/延長」
- 「ピン」
- 「固定解除」
5 修正/表示
ファイルメニューの「表示」とは異なります。
修正機能では、ビューのジオメトリを選択すると、修正モードが切り替わり、そのジオメトリの属性に関連する修正項目が、新たに表示されます。そのジオメトリに関係ないものは表示されません。
例として、壁を選択してみます。4、項とは異なる機能が表示されるのが、確認できます。
- 「ビューで非表示」には、要素を非表示、カテゴリを非表示、フィルタで非表示、と要素別に非表示することができます。
同じように、リボンでクリックしなくても、選択後に、右クリックすると、ポップアップメニューが表示されますので、その中から操作を選択します。
Revitでは、リボンからコマンド操作を行わずとも、その場でのオペレーションが可能です。作業性としては、こちらの方がスムーズかもしれません。 - 「ビューグラフィックスの上書き」(筆マーク)
要素、カテゴリ、フィルタ別にそれぞれの上書きがあります。
注意点は、固有のジオメトリを上書する訳ですから、後で、どうしたのか忘れてしまい、バラバラのジオメトリが氾濫することになり、収拾がつかなくなります。あまりお勧めしない機能です。
特定のルールに基づきおこなうのであれば、有かもしれませんが、できるだけ、ビューテンプレートの設定で、処理したほうが得策です。 - 「選択ボックス」
選択したジオメトリのみを表示させます。 - 「計測」
- 「作成」/
「アセンブリを作成」:Revit LT には備わっていません。
「パーツを作成」:壁をパーツ化する機能です。
「グループを作成」:グループ化する機能です。
「類似オブジェクトを作成」:オブジェクトを選択し、同じものを別の場所に作成します - 「プロファイルを編集」:壁の展開方向の形状を編集する機能です。スケッチにより形状を作成します。
- 「壁を修正」/「壁の開口」「アタッチ」「アタッチ解除」:壁を修正する機能です。
※修正機能のほとんどは、カテゴリにより、機能がまちまちです。
後に解説する「システムの構成解説」で、解説することにします。